連続ブログ小説 「光への願い」 第2話

岬はうつむき加減で歩いていた。その時友人の綾が声をかけてきた。

綾「岬~ 何を下向いてんのよ~ ・・・・」

岬「今日ね、朝から少しお母さんと揉めちゃってね」

綾「何を?」

岬「進路のこと。私決まってないんだよね。もうみんなやりたいこと、行きたい大学とか決まってるでしょ。私

  決まってないんだよね。何がやりたいのか」

綾「私も一緒だよ。正直わかんないよ。でも、いつか見つかるかなって。岬キレイだから、美容関係とか」

岬「美容か・・・ 考えたこともないよ」

 

岬は頭の中でイメージをするかのように首を傾け、目が定まっていなかった。

 

朝のチャイムが鳴るころ、岬は外の校庭をぼっ-と眺めていた。遠くから

「 岬~ 岬~ おい、聞こえるか」と岬の耳に届いたのは担任の声であった。

担任「岬、何を外みてるんだ。話をちゃんと聞きなさい」 担任の一言で岬はハットしたのである。

岬「すみません」

そうして教室内もぴーんと張りつめたように静かになった。

 

お昼休みのことであった。岬は友達3人と食事をしていた。友人の一人の「香織」が急に岬へ

香織「岬、今度ぱーっと遊びに行こうよ。海とかどう。湘南の海とかさ」

岬「人多いんじゃないの、日焼けするし~。お母さんも勉強しろっていうしさぁ」

香織「たまにはいいじゃない。行こうよ。ねっ」

岬は少し考えたうえで「うん、分かった。行こう。綾も誘っていい?」

香織「隣のクラスの子?」

岬「そう、・・・」

香織「いいよ、この際だからみんなで行こう」

岬「じゃあ、今度の日曜日行く?」

香織「のりがいいじゃん。そういう岬が好きだよ」

岬はどこか心にひっかかるものがあった。

 

そうして岬たちは海に行くことになった。しかしその前には岬の個人面談が待っていたのである。

 

続く

by natsu